金貨を選ぶなら有名なイギリスの２ギニー金貨にしたいとお考えの方におすすめのジョージ２世の２ギニー金貨です。ギニー金貨の呼び名は当時最初に作られたものが西アフリカのギニア地域から輸入された金を主に使用して製造されたことに由来しています。

２ギニー金貨は１ギニー金貨の約２倍の重量を有するため手にとった時の重厚感も魅力の一つです。今回ご紹介するジョージ２世の２ギニー金貨は、AU50のグレーディング評価を得ておりますことから、２ギニー金貨を選ぶ際の選択肢の一つと言えるでしょう。

ジョージ2世(1683年～1760年)は、ハノーバー朝第2代イギリス国王(グレードブリテン国王およびアイルランド国王)です。在位期間は1727年～1760年です。父ジョージ1世の後の国王に即位しました。ドイツ生まれのジョージ２世はイギリス国王であるのと同時にハノーバー選帝侯でもありました。ジョージ2世の時代は、イギリスにおける立憲君主制の原則が確立する過程にあり、イギリスが海外での覇権の足掛かりを築き世界的な大国への道を歩み始めた時代と言えるでしょう。現在のアメリカジョージア州のジョージアの名前は、イギリスの植民地だった時代にジョージ2世にちなんでつけられたものです。

また、この時代、音楽家のヘンデル（ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル）は、ジョージ2世を含む王室と密接な関係を築き、多くの支援を受けながら活躍していました。どこかで耳にしたことがある「ハレルヤ」の合唱で有名なヘンデルのオラトリオ「メサイア」も、ジョージ2世の治世中に作曲され初演されました。その後、ロンドンで演奏された際には、ジョージ2世がその演奏を聴き、ハレルヤ・コーラスの演奏中に起立したため、聴衆もそれに倣って起立したという有名な逸話が残されています。このような歴史的背景を思い浮かべながら金貨を鑑賞するのも、また格別な趣があるでしょう。

【表面】ジョージ2世の中年期の肖像（Intermediate bust type）
これは、若年、中年期、老年という肖像の3つの大きな分類のうちの中年期の肖像です。
銘文: GEORGIUS·II· DEI·GRATIA
「神の恩寵によるジョージ2世」という意味です。

【裏面】ジョージ2世の治世に使用されたイギリス国王の紋章
銘文: M·B·F·ET·H·REX·F·D·B·ET·L·D·S·R·I·A·T·ET·E·

発行年:1739年

ラテン語で Magnae Britanniae Franciae et Hiberniae Rex, Fidei Defensor, Brunsvicensis et Luneburgensis Dux, Sacri Romani Imperii Archith Thesaurarius et Elector

「グレートブリテン、フランス、アイルランドの王、信仰の擁護者、ブラウンシュヴァイク＝リューネブルク公、神聖ローマ帝国の大財務官および選帝侯」という意味です。

銘文からは、グレードブリテン国王およびアイルランド国王であるのと同時に、実際にフランスを統治していないにもかかわらず歴史的経緯でフランス王の称号を形式的に使用し、ハノーバー選帝侯でもあり神聖ローマ帝国の大財務官でもあるという当時のヨーロッパにおけるジョージ2世の複雑な勢力関係をうかがい知ることができます。

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Great Britain 2 Guineas Gold King GeorgeⅡ Intermediate bust type 1739 PCGS AU50 ID8520